参考文献:
「eスポーツ論 ゲームが体育競技になる日」筧誠一郎 ゴマブックス
「eスポーツのすべてがわかる本」黒川文雄 日本実業出版社
「みんなが知りたかった最新eスポーツの教科書」岡安学 秀和システム
今回はeスポーツについて紹介します。
eスポーツとは
eスポーツは[electronic sports]の略で、コンピュータゲームをスポーツ競技として捉える際の名称となります。
「ある特定の偏ったゲーム好きの話しでしょ?」
「ゲームオタクしか関係ないでしょ?」
違います。
この
なぜこれからゲームが稼げるのか
企業目線
前回の記事「歴史から学ぶ 5G 世界はどう変わるのか[その3]これだけは必ず来る分野とは」で動画コンテンツが伸びるという話をしました。
しかし、5G導入によりこれからさらに伸びると予想される、大手動画コンテンツ企業[ネットフリックス(Netflix)]が、次の視野に入れているコンテンツが「ゲーム」だそうです。
つまり、ゲームコンテンツの方が稼げるということです。
なぜ、ゲームコンテンツの方が稼げるのか。
理由は、
昔のゲームを今でもプレイしている人が多いことからもわかります。
一方、動画はどんなにお金をかけた良いコンテンツでも、視聴者は一回見たらすぐ次の新たな物に移行します。
つまり、
個人目線
2018年が日本のeスポーツ元年と言われています。
なぜかというと、JeSU(日本eスポーツ連合)が発足し、高額賞金の大会が始まった年だからです。
世界では、2019年時点で「DOTA2」世界大会の
十数年前からの積み重ねで現在この額となっています。
一方、日本は、まだまだ32億には程遠く2019年時点で優勝賞金500万円です。
ですが
そして、実はJeSUはとんでもない野望を実現しようとしています。
eスポーツがオリンピック競技になる日
JeSUはeスポーツのプロライセンスの発行を行っています。
そのプロライセンスがなければ、大会に優勝しても高額の賞金が貰えないというシステムを導入しています。
つまり、日本国内の
そして、JeSUはeスポーツをオリンピック競技にするという、とんでもない野望を実現しようとしているのです。
eスポーツの魅力と社会的正義
①年齢、性別、体格の差が小さい
今まで戦えなかった相手と戦うことができ、参加出来なかった人たちも参加できる。
②グローバルで超巨大規模の大会が可能になる
5G到来により、超高速、超低遅延、多数同時接続が可能になり、世界各地でどこにいても同時に大会を開催できる。
③超高額賞金の大会が出てくる
現在、世界の大企業(Google,Apple,Microsoft,任天堂,ソニーなど)がオンラインゲーム業界に軒並み参入し、多額の資本を投資しています。
そのため、必ず資金回収のために様々なゲームコンテンツの仕掛けをしてきます。
その中で大本命が、
日本のeスポーツ元年が遅れた理由
なぜ、海外に比べて日本のeスポーツ市場の進化は遅れたのか。
それは「法律」のせいです。
しかも、
①景品表示法:
コンテンツのプロモーションはコンテンツ単価の20倍までとする。
つまり、売値が1万円のゲームの優勝賞金は20万円までということです。
ある世界大会で、
というテロップをわざわざ出したようです。
②刑法賭博罪:
参加費の一部でも賞金に充ててはならない。
例えば、企業ではなく個人が大会を開催した場合、
「参加費5千円徴収→100人の参加費50万円を優勝賞金とした」
この流れは賭博罪に罰せられます。
③風俗営業法:
店舗は商品や賞金を出してはならない。
ゲームショップが主催し、イベントとして大会を開催するのは罰せられます。
一方で、このような法律があるから日本の治安が維持できているとも言えます。
しかしながら、法律の厳しい規則があだとなり、eスポーツ業界の進化が出遅れたのもまた事実です。
法律の縛りを解消するプロライセンス発行
JeSUはeスポーツの
プロライセンスを発行することで、競技者はプロとして仕事としてゲームをしているという扱いになります。
つまり、プロゴルファーやプロ麻雀士と同じように、
今後、JeSUがどのようなポジションを取るのか、また、日本のeスポーツがどのような躍進を遂げるのか楽しみです。
おわり。