サボタージュ・マニュアル 組織をダメにする人の特徴

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参考文献:
「サボタージュ・マニュアル:諜報活動が照らす組織経営の本質」米国戦略諜報局(OSS)越智啓太・国重浩一翻訳

今回は、
サボタージュ・マニュアルを会社の組織に当てはめてみると面白いという内容を紹介します。

サボタージュ・マニュアルとは

サボタージュは直訳すると
「怠ける、サボる」ことです。

つまり、サボるためのマニュアルです。

サボタージュ・マニュアルは、
第二次世界大戦中にアメリカのOSS(現CIAの前身)で作られた、諜報員(スパイ)向けのマニュアルです。

敵国や占領下の国でスパイ活動をしていた諜報員の行動マニュアルとなっています。

諜報員の役割は、情報を集めることだけではなく、「組織を内部から破壊すること」だったのです。

諜報員が組織を内部から破壊する方法

これを組織をダメにする人の特徴として、
自分の会社組織に当てはめると面白いです。

管理職

①意思決定は、何事も決まったルートでさせること

②意思決定は、決して妥協してはならず、近道をさせないこと

意思決定は、全ての規則を厳格に適用し、何事にも細かな承認を求めること

④従業員には、常に理性的でいるように求めること

⑤従業員には、早急な判断をさせないために、判断の内容に対して常にネガティブな批判を用いること

⑥業務の承認手続きをなるべく複雑にし、少なくとも3人の承認を得るようにすること

重要ではない業務を完璧に行うように求めること

⑧重要ではない仕事から優先的にやらせること

⑨重要ではない仕事ほど能力の低い者にやらせること

会議

重要な仕事が沢山ある時に限って、多くの会議を開催すると

②会議中の言葉遣いに対して、徹底的に正すこと

③時間厳守について徹底的に議論すること

④チームの決断力について徹底的に議論すること

⑤会議では長いスピーチを頻繁にすること

⑥出来るだけ同じ内容を頻繁に話すこと

会議の議事録は些細な言葉遣いまでチェックして訂正させること

⑧前回の会議の内容を再度取り上げて再度議論し、これが妥当なのかどうかを問題として取り上げること

⑨優秀な従業員には不公平な理由で怒ること

労働者

①仕事は非効率に時間をかけて行うこと

②効率のいいツールを使わずに、敢えて効率の悪い方のツールを使うこと

もっともらしい理由をつけて、ペーパーワークを増やし、ファイルの数を増やすこと

④指示の意味が理解出来なかったフリをして何度も聞き直すこと

⑤作業中は出来るだけ中断を挟むこと

⑥急いで作業にあたってはいけない

⑦下手を装い失敗をすること

⑧不満を口にして、自分の仕事の妨げになっているのが道具や機械や設備のせいにして、より高性能な道具を要求すること

どんな重要な仕事でも後回しにすること

組織

①全ての案件を、委員会を開催して検討すること

②その委員会は少なくとも5人以上のメンバーで開催し検討を長引かせること

まとめ

非効率化・士気のダウンを重視して作られたマニュアルがサボタージュ・マニュアルです。

これをやっている人がいれば、組織は内部から破壊されるということです。

おわり。

参考文献