参考文献:
「池上彰の世界の見方 中東 混迷の本当の理由」池上彰 小学館
「図解世界5大宗教全史」中村圭志 ディスカヴァー・トゥエンティワン
「Pen BOOKS ユダヤとは何か 聖地エルサレムへ」市川裕 CCメディアハウス
宗教は世界共通の教養と文化である
日本人にとって最も足りない教養は
宗教の知識
です。
外国人に
「日本人が一番足りない教養は何か」
と尋ねると、必ず宗教の知識だと言うそうです。
「この日本人、宗教についてわかっていないんだな。なんでこんなに大事な世界共通の教養を知らないのだろう。」
外国人はそう思っているのです。
そこで、世界5大宗教の中でユダヤ教、キリスト教、イスラム教について今回は紹介します。
何故、この3つの宗教なのか。
世界三大宗教と言えば、キリスト教、仏教、イスラム教です。今回紹介するのはユダヤ教、キリスト教、イスラム教です。
何故かと言うと、
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は三大一神教と言われるもので、ここが分かると
国際的教養が身に着く
からです。
※一神教とは一つの神だけを信じるということです。
何故、日本人だけが宗教の教養を持っていないのか
それには紆余曲折あります。
日本は仏教で国を統治した時代もあれば、神道で統治した時代もあります。
さらには、それら宗教を否定した時代もありました。
そんな中で、新しい宗教でテロが起こったりなど、
「なんだか宗教って危なくて怖いなあ。」
という認識だけが、日本人に植え付けられてしまいました。
そのことが、世界共通の教養と文化である宗教から日本人を遠ざけてしまったのです。
三大一神教はすべて中東で生まれている
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教は全く違う宗教だと思うかもしれませんが、実は違います。
三大一神教の共通点
・同じ聖地である
・同じ神を崇めている
この3つの宗教それぞれには、誕生ストーリーがあります。
面白いことに、この3つの宗教のストーリーはすべて繋がります。
宗教の元祖はユダヤ教
発祥は紀元前で、とても古く歴史のある宗教です。
ユダヤ教のストーリー
1つの神を信じるユダヤ人は神に選ばれた存在であり、世界の終わりが近づいた時、ユダヤ人の中からやがて救世主が現れる。
その救世主は未だ現れていません。
このストーリーは今現在も続いています。
ユダヤ教の聖書(ストーリー)には、私たちでも断片的に知っているものがあります。
アダムとイブ
神は7日間で天地創造を成しました。
6日間で世界を創り、最後の1日は休息しました。
これが1週間の始まりです。
そして神は人間アダムを創りました。
ユダヤ教のストーリーは、アダムの子孫であり選ばれし民、ユダヤ人の物語なのです。
ノアの方舟
ノアとはアダムの子孫です。
神は人間を創造しましたが、人間が堕落していたため、これは失敗作だと言い、人間に罰を与える為に洪水を起こそうとします。
それに気付いたノアは方舟を作り、動物達を救うという物語です。
アブラハムとカナンの地
ノアの子孫でアブラハムという者がいます。
彼はユダヤの父と言われています。
彼は神が起こした洪水で、ある土地に流れ着きました。
それがカナンの地です。
カナンの地は今で言うパレスチナにあたります。
パレスチナはエジプトとサウジアラビアに接している細く小さい国です。
そこでアブラハムは神と契約を交わします。
「神の言うことを聞くのであれば、カナンの地をお前に与えよう。」
それにアブラハムは応じカナンの地に永住しました。
時は流れ、
ユダヤ人はエジプトで奴隷の様に扱われていました。
おそらく、エジプトとの戦争に負け、奴隷として生活していたのでしょう。
その頃、その地でモーセという男がエジプトからユダヤの民を救い出すために立ち上がりました。
ユダヤ人はなんとかパレスチナに戻りました。
しかし、
そこではペリシテ人がその地一帯を治めていました。
ダビデの戦い
ダビデ像でおなじみですが、彼もユダヤ人です。
パレスチナを納めていたペリシテ人の中に、ゴリアテという巨人がいました。
ダビデは彼と戦う際に、体格差を埋める為に距離を取り、石を投げてゴリアテを倒しました。
そして、イスラエルのカナンの地(パレスチナ)を王国にします。
※ダビデ像はゴリアテvsダビデの戦いシーンを造形化しています。実はダビデ像は左手に投石器を持っています。
ソロモン王
その後、ダビデの意思を受け継いだ子孫であるソロモン王はソロモン神殿を創ります。
ソロモン神殿には、神のお告げが書いてある石盤(せきばん)を納めています。
大天使ガブリエル
その後、カナンの地の王国は敵に責められ、ソロモン神殿も破壊されてしまいます。
民が途方に暮れていた時に現れたのが、
大天使ガブリエル(神の啓示を伝える大天使)
です。
神殿の再建について語り、勇気を持って民を励ましたのが大天使ガブリエルです。
そしてその時の王は、再び神殿を創ります。
(第二神殿)
離散(ディアスポラ)とユダヤ人迫害
その後、当時世界最大の王国、ローマ帝国が攻めて来ます。
ローマに支配されしばらく属国として暮らします。
第二神殿も壊されてしまいます。
132年、
ユダヤ人はローマに対し反乱を起こしましたが破れ、ついに国外追放(イスラエル立入禁止)となります。
そしてユダヤ人は12の部族に分かれて
離散(ディアスポラ)します。
ここから、長きに渡るユダヤ人の迫害が始まります。
このユダヤ教のストーリーは、日本でいう「古事記」近いです。
古事記に近いというよりは、日本がユダヤ教のストーリーを模したのではないかと言われています。
キリスト教
132年、ユダヤ教が離散する少し前に生まれたのがキリスト教です。
※西暦とはキリスト誕生の年を元年としています。
キリスト教のストーリー
マリア受胎告知
「ユダヤ人がローマの俗衆として扱われていた時代、パレスチナの地に、マリアという女性がいました。」
ローマの俗衆として虐げられていたユダヤ教の民がマリアなのです。
ある日、大天使ガブリエルがマリアの前に現れ、
「神のお告げです。あなたは子供を授かります。その子は神の子です。」
これが、レオナルドダビンチが描いた受胎告知です。
イエスの誕生と処刑
そして、イエスが生まれます。
イエスはユダヤ教の中で、新しい思想を持ち始めます。
そしてその思想を布教します。
その思想が、
「神を信じる者は救われる」
です。
つまり、ユダヤ教の民はユダヤ人でなければいけないのだが、ユダヤ人でない人々も神を信じさえすれば救われるべきではないかということなのです。
しかし、ユダヤ教の仲間であるユダの裏切りにより、イエスの身柄はローマ帝国へ引き渡され、そこで、イエスは十字架に貼り付けにされ処刑されます。
※当時のローマは非常に残酷で、一般の犯罪者についても、見せしめの為に十字架に貼り付け処刑していました。
イエスだけが特別に十字架だったわけではないのです
イエスの復活
しかしその3日後、墓に入れたはずのイエスが消えていたのです。
その後、各地でイエスが復活したと囁かれていました。
復活したイエスは各地で様々な奇跡を起こし、最後には天に召されて行きました。
キリスト教最後のストーリー
ユダヤ教のストーリーの最後は、
「世界に終わりが近づいた時、救世主が現れる。」
キリスト教のストーリーの最後は、
「世界の終わりに現れる救世主は、イエスだった。」
つまり、救世主イエスの物語です。
ちなみに、
キリストとは「救世主」という意味を持ちます。
ですのでイエス・キリスト=救世主イエスです。
イエスの考え方を弟子達が広めました。
そこからキリスト教と呼ばれるようになりました。
イスラム教のストーリー
最後の預言者ムハンマド
キリスト誕生から600年が経った頃です。
メッカという自由都市がありました。
そこにムハンマドという商売人がいました。
彼は40歳過ぎから、急に瞑想を始めました。
ある日、瞑想していると暗闇で後ろから羽交い締めにされます。
そして、その人物にこう言われます。
「暗唱しなさい。神のお告げを。」
「あなたは何者ですか。」
「私の名は大天使ガブリエルである。」
ユダヤ教、キリスト教でも神のお告げ役で現れた、
「大天使ガブリエル」
が登場します。
ムハンマドはユダヤ教、キリスト教のストーリーを元々知っています。
その上で、大天使ガブリエルからお告げを聞いたムハンマドは、自分は最後の預言者であるということを自覚し、布教という責任を果たそうとします。
広めた内容は、ユダヤ教、キリスト教の教えです。
「神は唯一の存在である。偶像崇拝は行わない。信じる者は救われる。争いをしてはいけない」
この教えは、アラブの人々には新しかったのです。
なぜなら、当時アラブは多神教で各地に様々な神がいて、偶像崇拝を行い、それぞれの思想を持って生きていたからです。
それもあって、ムハンマドは布教して行く中で迫害に合い、北の町に逃げるのです。
これを俗に言う「ヒジュラ」です。
迫害にあったムハンマドでしたが、
「自分はこんな所では終われない。必ず布教という責任を果たすんだ。」
そう誓うのです。
実は、イスラム教の暦は、この誓った日から始まっているのです。
イスラム元年です。
その町一帯で布教し、仲間を増やすことに成功したムハンマドは、再びメッカに戻ります。
そして、多神教の偶像を破壊し、メッカを平定します。
ここからイスラム教の聖地はメッカとなります。
※イスラム教の聖地は5箇所あります。
イスラム教の特徴の1つとして、お祈りすれば何事もうまく行くという所があります。
ユダヤ教、キリスト教は制限規則(〜してはいけない)が多数ある中で、イスラム教は比較的制限規則は少なく、融通が効いた宗教です。
まずはお祈りせよ、そうすれば救われます、ということです。(1日5回のお祈り)
イスラム教の聖地もエルサレムの理由
最終的にムハンマドも天に召される時が来ます。
その時現れたのは、大天使ガブリエルです。
「あなたはそろそろ天に召されます。あの地へ行きましょう。」
「場所はエルサレムです。」
一夜でエルサレムへ飛んで行ったのです。
そしてエルサレムの地で天に召されました。
召された時に踏んでいた岩がエルサレムに「岩のドーム」として現在も残されています。
なのでイスラム教にとってもエルサレムは聖地なのです。
イスラム教信者がなぜ多いのか
イスラム教の価値が上がるストーリーがあるからです。
ユダヤ教のノア、アブラハム、モーセ
キリスト教のイエス
イスラム教ムハンマド
この5人を、イスラム教では五大預言者と位置づけています。
そして
最後の預言者こそがイスラム教ムハンマドである
ということが、イスラム教の価値を高めているのです。
3つの宗教の共通点
①同じ神を崇めている
神は唯一無二の存在であり、決して見えない存在である
ユダヤ教:ヤハウェ
キリスト教:ゴッド
イスラム教:アッラー
※どれも現地の言葉で神という意味です。
②同じ聖地である(エルサレム)
ユダヤ教:神から与えられたカナンの地
キリスト教:キリストが処刑された地
イスラム教:ムハンマドが召された地
※ただしイスラム教は5つ聖地がある
つまり、これらの宗教は、
ユダヤ教: ストーリー オブ ユダヤ 第1巻
キリスト教:ストーリー オブ ユダヤ 第2巻
2話完結と思われた物語が600年の時を経て、3話目の物語が始まります。
それが、
イスラム教:ストーリー オブ ユダヤ 第3巻
ということになります。
このように、
この3つの宗教それぞれの誕生ストーリーは、すべて繋がります。
ユダヤ教を知らずしてキリスト教を語れない。
ユダヤ教、キリスト教を知らずしてイスラム教は語れないということです。
まさに3部作のスペクタクルストーリーなのです。
ですが、この繋がりこそが、
中東パレスチナ問題を引き起こす根元
でもあるのです。
中東パレスチナ問題を引き起こす根元
この3つの宗教の繋がりこそが、中東パレスチナ問題を引き起こす根元なのです。
それもそのはず、
この3部作はすべて作者が違うからです。
・ユダヤ教はキリスト教に対して、
「勝手に盗作して第2巻を作るな。」
「うちの聖書を旧約聖書と呼ぶな。古くない。」
・キリスト教はユダヤ教に対しては、
「ユダヤの教えをすべてリスペクトした上で、第2巻を作っているので問題ないですよね。」
「旧約聖書+旧約聖書では教えきれなかったこと=新約聖書だから問題ないですよね。」
・キリスト教はイスラム教に対しては、
「勝手に盗作して第3巻を作るな。」
・イスラム教はキリスト教に対して、
「ユダヤ教、キリスト教の良いところを盛り込んで作ってますので問題ないですよね。」
「聖地も同じだし。」
というわけです。
そんな聖地エルサレムを巡る争いは歴史上やはり絶えませんでした。
そして、その争いは今もなお、現在進行形で続いています。
それが中東パレスチナ問題です。
各宗教の聖地
現在のエルサレムは、狭い敷地の中に各宗教の聖地があります。
[嘆きの壁]:ユダヤ教
ユダヤ教神殿の外壁の一部が残っています。
そこでユダヤ人は祈りを捧げます。
[聖墳墓教会]:キリスト教
嘆きの壁のすぐ近くにあり、イエスのお墓がある場所です。
[岩のドーム]:イスラム教
またすぐ歩いて行ける場所に、ムハンマドが昇天する際に立っていた足跡付きの岩がドーム内に保存してあります。
これらの場所は、
国連により厳重に管理されています。
ローマ帝国が追いやられた後、イスラム教の国がどんどん拡大し中東を支配していました。
十字軍遠征 キリスト教 vs イスラム教 (1097〜1272年)
中東はイスラム教国家が支配していました。
キリスト教はその後ヨーロッパ全土に広がり、キリスト教の最高位聖職者であるローマ教皇の権威は益々高まります。
とうとうローマ皇帝をも黙らせ、実質的なローマの最高権力者となります。
勢いは増すばかりです。
そんな中、
ローマ教皇率いるヨーロッパ諸国は、イスラム教から聖地エルサレムを奪還するために、軍隊を送り込みます。
それが十字軍です。
十字軍はエルサレム奪還のために、ヨーロッパから中東までという長い遠征の末、エルサレムを奪還するも、取り返されます。
約200年ものエルサレム奪還劇の間に、兵士たちは目的を見失い、略奪、暴行、盗みなどを繰り返し、ならず者集団へと変貌していきます。
そして「十字軍=ならず者集団」というイメージが付いてしまいます。
イスラムの教えの中に「経典の民」というものがあります。
同じ教典を信じる者同士仲良くしましょう、というものです。
これを信じていたイスラムの人達は、この十字軍を見て幻滅し、そしてそれが憎悪や恨みへと変わっていくのです。
歴史的にも宗教的にも、この十字軍が与えた影響は甚大なのです。
その後、十字軍遠征の失敗により、ローマ教皇も信用が失墜し、ローマ皇帝により逮捕されます。
第一次世界大戦
この頃、
中東の覇権を握っていたのはオスマン帝国(トルコ人)、ヨーロッパの覇権を握っていたのはイギリスです。
イギリスの三枚舌外交
アラブ人に内紛を起こさせる
憎っくきオスマン帝国のトルコ人を倒し、このパレスチナの地にアラブ国家を建国しましょう。
ユダヤ人に資金援助をさせる
カナンの地をもう一度取り戻し、ここをナショナルホームにしましょう。
三国協商国のフランス、ロシア
戦争に勝った暁には、土地は平等に三分割で行きましょう。
イギリスは、同じパレスチナの地を餌に、矛盾した三枚舌外交を行います。
それによりトラブルは深くなって行きます。
そして、戦争に勝った後、領土分割を保留にし、中東をイギリスが統治しておきます。
第ニ次世界大戦
そんな中、第ニ次世界大戦が勃発します。
ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺
ドイツは、第一次世界大戦後の賠償金の問題、経済の破綻などで国がボロボロになっていました。
シェイクスピア作品の「ヴェニスの商人」に出てくる謎のユダヤ人は、金貸しによっていつも悪どく金儲けをしているという役柄です。
実際も金貸しで悪どく儲けているユダヤ人は各地で迫害されていました。
そのイメージを利用したナチス・ドイツは
「ユダヤ人のせいでナチスの経済はボロボロなんです。」
という、うたい文句で仮想敵(ユダヤ人)を作り、国民の支持率を下げないようにしていました。
それによってユダヤ人が虐殺されてしまいました。
シオニズム運動
「帰る国が無いからこんな目に会うんだ。」
とユダヤ人虐殺後、ユダヤ人の感情は頂点に達します。
そこでシオニズム運動が始まります。
これは、
「ユダヤ人の国家をパレスチナに建国しよう。」
という運動です。
「国なき民に、民なき国を。」
国の無い民が、民のいない国に戻るべきなんだ。
ということです。
そんな中、
一部のユダヤ系過激派シオニストがパレスチナでテロを始めます。
その時、パレスチナに駐屯していたイギリス人が彼らに殺され吊るされている、という事件が起きました。
イギリス国内では大ニュースとなり、当時第一次世界大戦で疲弊していた国民の不満の声が爆発します。
「もう中東のことなんかやってる場合じゃないだろ。まずは国内をなんとかしろ。」
そして、
とうとうパレスチナからイギリス軍は撤退します。
そして、国連が中東統治を引き継ぎました。
中東の分割
国連
国連は中東をアラブ人とユダヤ人でお互い納得行く形で分割する為に、まずは調査団を派遣しました。
その後、分割会議を行います。
国連はエルサレムはどちらの土地でもないということを提案します。
なぜなら、2000年もの争いにおいて、どちらが正義だということは、もはや無いからです。
アラブ人
そもそも土地の分割に納得していませんでした。
ユダヤ人
エルサレムについて理解しました。
そのかわり、エルサレムのだいぶ南に位置する
「ネゲブ砂漠」
が欲しいと言います。
何もないネゲブ砂漠である為、国連はあっさり了承します。
しかし、このネゲブ砂漠には大きな秘密が隠されていました。
ネゲブ砂漠の秘密
なぜ、ユダヤ人はネゲブ砂漠が欲しかったのか。
そこには驚きの秘密があります。
ネゲブ砂漠の地下にはなんと、天然のウランが埋蔵されていました。
ユダヤ人はその事を知っていたのです。
現在、イスラエルは秘密裏に、核兵器を作り続けているそうです。
世界的にはイスラエルは核兵器は作っていないと言い続けています。
イスラエル建国と中東戦争
アラブ諸国vsイスラエル軍
イスラエル建国
イスラエル建国はアラブ諸国にとってはあまりにも理不尽な出来事でした。
なぜなら、
イスラエルの中には、聖地エルサレムも入っているからです。
そのことから、中東戦争が勃発してしまいます。
イスラエル軍のバックにはアメリカが付いています。
ユダヤ人とアメリカの関係
当時ユダヤ人は迫害により、キリスト教では禁止されていた金貸しを、生きていく為に仕方なくやっていました。
それが月日が経つにつれ、
ユダヤ人から金融のスペシャリストが大勢生まれ、アメリカのトップエリートの中にはユダヤ人が大勢いました。
アメリカの政治家にはユダヤ人のバックアップ無しには当選しないという人も沢山いました。
つまり、ユダヤ人の機嫌を損ねてはいけない、ユダヤ人をバックアップしよう、ということなのです。
そして、その時の国連のリーダーはアメリカだったのです。
このように、
ユダヤ人は、最強の国アメリカを裏からコントロールする形で、イスラエル建国と共にパレスチナに戻って来たということです。
パレスチナ解放機構
アラブ諸国は中東戦争で惨敗し、パレスチナの土地全てをイスラエルに取られてしまいます。
パレスチナのアラファト議長を筆頭にパレスチナ解放機構が作られます。
パレスチナの土地を奪い返すべく、一部の民衆が過激化し、武装過激派組織が誕生します。
過激派の「黒い九月」という集団が恐ろしい事件を起こします。
ドイツのミュンヘンオリンピックでテロがおきます。
イスラエル選手団の宿舎をいきなり襲撃し、選手やコーチを人質に、パレスチナ解放を訴えます。
警察と銃撃戦となった末、自爆します。
そのことにより、イスラエル選手団は全員亡くなってしまいます。
オスロ合意
ミュンヘンオリンピックで起きた自爆テロとイスラエル選手団の死亡のニュースは世界に広がりました。
これにより、アラブ諸国とイスラエルの問題が初めて世界的に浮き彫りになります。
そこで、ノルウェーが手を上げます。
ノーベル平和賞はノルウェーのオスロという場所で授与式が行われます。
ノルウェーの人々は世界に貢献したいという人が多かったのです。
ノルウェーの仲介によって、イスラエルに対し、
「少しでいいのでパレスチナに土地を返しましょう。」
と言います。
そして、ガザ地区とヨルダン川西岸地区を返還します。
これがオスロ合意です。
トランプ大統領の発言が今後の中東情勢のカギとなる
首都はエルサレム、テルアビブどちらか問題
国連は、
イスラエルの首都はテルアビブに認定しています。
(なぜなら、エルサレムに首都を置けば、何かと刺激されて危ないため。)
イスラエルは、
イスラエルの首都はエルサレムだと主張しています。
米大統領トランプの発言
イスラエルの米大使館は、トランプ大統領によって2018年にテルアビブからエルサレムに移されました。
※大使館は通常、首都に作られます。
どうして移転したのか。
トランプの支援者にユダヤ人がいるからだと言われています。
トランプの娘の夫はユダヤ人であり、さらには彼は現在トランプの側近中の側近となっています。
このように、
紀元前に始まった三大一神教のストーリーは未だに続いており、私たちもそのストーリーの中にいるということなのです。
おわり。