参考文献:
「薬物依存症」松本俊彦 ちくま新書
「大麻解禁の真実」矢部武 宝島社
今回のテーマはとてもセンシティブなものになっていますが、麻薬のことを知ることで、
ことができます。
危険ドラックから大麻へ
3,4年前までは、脱法ハーブなどの危険ドラックが深刻な問題となっていました。
その後、危険ドラッグの取締りが厳しくなり、流通がなくなりました。
危険ドラックを使用していた人たちはというと、危険ドラッグが手に入らなくなったため、
大麻を使用すると病院に来なくなる?
危険ドラックを使用していた人たちは、なんらかの精神異常をきたし、最終的には精神科などの病院に通います。
しかし、そういう人達が大麻に切り替えた途端、精神が正常な状態となり
それらを踏まえると、
「違法だから、合法だからということで薬の危険性を見る時代ではなくなってきている。」
と言っています。
つまり、
覚醒剤は日本人が作った
覚醒剤は東京帝国大学の長井長義教授が化学合成により造ったのが世界初です。
さらに、第二次世界大戦中、
戦闘機工場では24時間働くために、ヒロポンという名前の覚醒剤を使っていました。
戦地では疲れや空腹を紛らわせ、そして戦闘意欲を倍増させるために覚醒剤を使っていました。
※疲労がポンと無くなるためヒロポンという名前です。
大麻取締法
日本において、大麻は戦前、違法ドラッグではありませんでした。
第二次世界大戦後、アメリカのGHQが日本にやってきて、大麻取締法が出来たことにより、違法ドラッグとなりました。
そこから数十年経った今、
日本という国は、原理原則論ではなく
「法律に書いてある事は、これからも変わらず正しいものだ。」
というような風潮があるように感じます。
つまり、
薬物の問題点(原理原則論)
①暴力団やマフィアにお金が落ちる危険性がある
②危険ドラッグのような粗悪な物(精神異常を起こす物)が出回る危険性がある
上記をクリア出来れば、ソフトドラッグは合法でも良いのではないかということです。
現に、世界では大麻が合法であり、医療に使用する国などがあることからも理解出来ると思います。
ソフトドラッグとしての大麻
大麻のようなソフトドラッグを合法にした場合の議論として必ず挙がる内容は、
です。
ゲートウェイドラッグ
ドラッグカルチャーに入門しやすい薬物のこと。
ソフトドラッグを入り口として、そこからもっとハードな薬物に手を出す可能性があるということです。
大麻はゲートウェイドラッグになるのか
実は、大麻がゲートウェイドラッグになるというエビデンス(統計データ)はほとんどありません。
大麻を使用した人が、本当にハードドラッグの覚醒剤やヘロインに手を出すようになるのかどうかは分かっていません。
そして、それを研究することも、なんとなくアンタッチャブルだと研究者も思っているようです。
つまり、
薬物使用は犯罪ではなく健康問題?
薬物を使用するのは、人に暴力を振るったりすることとはまた少し違います。
なので、どちらかというと犯罪と言うよりは健康問題なのではないかという見解です。
覚醒剤依存症の人が一番薬を使いやすいのは、刑務所を出た直後で、その次に使いやすいのは、保護観察が終了した直後だそうです。
薬物もお酒と同じで強い人、弱い人がいる?
お酒(アルコール)は肝臓の酵素がとても影響しています。アルコール分解酵素は2段階あります。
①エタノールをアセトアルデヒドに分解する酵素
:アセトアルデヒドは二日酔いになる毒物で
②アセトアルデヒドを酢酸に分解する酵素
:最終的に
日本人はこの2つの酵素を持っている人は約50%と言われています。
つまり、2つの酵素を持っていない半分の人はお酒が弱いということです。
さらに、お酒が全然飲めない人が、無理してお酒を飲み、その結果、お酒が飲めるようになる場合があります。
その際、体内には「万能酵素」が増えていると言われています。
しかしながら、そういう人がお酒を飲み続けると、アセトアルデヒドは変わらず増えるので、とても癌になりやすいということです。
これと同じように、
まとめ
危険ドラッグや覚醒剤などのハードドラッグというものの危険性を理解すること。
合法ドラッグや脱法ドラッグなど、一見ソフトドラッグのような名前の物ほど、
おわり。